丸亀城に行こうと決めたとき、たぶん一番最初に困るのが「どこに停めればいいのか」だと思います。地図を見ると城のまわりに駐車場らしき区画がいくつも散らばっていて、どれが無料でどれが有料なのか、天守に近いのはどれなのか、検索しても断片的な情報しか出てきません。しかも丸亀城は天守が山の上。停めた場所を間違えると、登る前に余分な坂を歩くことになります。
正直なところ、筆者も最初の訪問で見事にやりました。駅前の地下駐車場に停めて「駅から徒歩15分なら余裕」と歩き出したものの、城の敷地に着いてからが本番で、見返り坂という全長約150m・勾配10度超の急坂が待っていた。到着した時点で汗だくになり、天守の受付時間がギリギリ。あのとき市営駐車場の「認証機で2時間無料」を知らずに普通に料金を払ったのも、今思えばもったいなかったです。
丸亀城は、城跡そのものは24時間自由に入れて無料、天守だけが有料で時間が決まっている、という少し変わった構造の施設です。この違いを知らないまま夕方に着くと「城には入れたのに天守は閉まっていた」という残念な結果になります。逆に言えば、時間と駐車場の仕組みを押さえておけば、短時間でもかなり満足度の高い観光ができる場所です。
この記事では、天守の営業時間と最終入場時刻、休館の扱い、無料駐車場と2時間無料になる市営駐車場の使い分け、入場料と割引の中身、桜まつり期間の混雑、そして見学にかかる時間の内訳を、当日の行動にそのまま使える形で整理しました。後半には丸亀城観光の拠点に向くホテルも2軒だけ挙げています。訪問前の最後の確認に使ってください。
丸亀城の営業時間と休園日

写真: Naokijp / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)
天守は9時〜16時30分、最終入場は16時
丸亀城の時間でまず覚えるべきは、城跡と天守が別扱いだという点です。亀山公園として整備された城跡(石垣、大手門周辺、本丸広場)は基本的に24時間立ち入りが可能で、料金もかかりません。早朝に石垣を眺めに行く人も、夜に大手門のライトアップを見に行く人もいます。
一方、現存十二天守のひとつである天守の観覧時間は午前9時〜午後4時30分。そして入城は午後4時までで締め切られます。この「最終入場16時」が落とし穴で、16時10分に本丸に着いても中には入れません。大手門から天守までは徒歩で片道20分程度かかるので、天守に入りたい人は遅くとも15時30分までに大手門をくぐるつもりで動くのが安全です。
同じ敷地内の大手一の門も午前9時〜午後4時30分の公開で、こちらは観覧無料。内部の梁組みを見上げられるので、天守の帰りに時間が余ったら寄っておきたいところです。城内観光案内所も同じく午前9時〜午後4時30分なので、パンフレットや杖を借りたい場合は午前中に立ち寄るほうが融通が利きます。
個人的に効率がいいと感じたのは、14時台に駐車して先に天守へ直行し、下りながら石垣や大手門をゆっくり見る順番です。閉まる施設を先に片付けて、時間制限のない石垣鑑賞を後ろに回す。日没が早い冬場はとくにこの順番が効きます。
休園日は原則なし、ただし臨時休館がある
丸亀城の天守と大手一の門は、公式の案内では定休日「なし」とされています。年末年始に閉める、という記載も見当たりません。年間を通して基本的に開いている施設だと考えて予定を立てて構いません。
ただし条件付きです。警報が発令された場合、施設点検や工事が入る場合、イベント開催にあわせて運用を変える場合には臨時休館があり得ると明記されています。台風や大雨で警報が出れば当日閉まる可能性があるということで、これは山城である丸亀城の立地上、無視できないリスクです。
実務的な対策としては、遠方から行く日に荒天予報が出ていたら、当日の朝に丸亀市公式サイトか丸亀城管理室(0877-23-2107)で開館状況を確認すること。強風時は本丸からの眺望どころではなく、石段も滑ります。年末年始やお盆の具体的な運用時間、臨時休館の有無については訪問日が近づいたら公式サイトで要確認としてください。
桜まつり期間は夜の楽しみ方が変わる
丸亀城が通常と違う顔を見せるのが春の桜まつりです。2026年は3月27日から4月12日の開催予定で、城内に約650本あるソメイヨシノやヤマザクラがぼんぼりと照明で照らされます。ライトアップは日没から21時までなので、天守が閉まる時間帯以降にメインイベントが来る構成です。
二の丸の桜を近くで見る楽しみ方もいいのですが、個人的な推しは本丸の東側から見下ろす角度。斜面一面の桜が「桜の海」のように見えて、高石垣の上という立地がそのまま展望台になります。期間中は20軒前後の露店も出るので、夕方に入って軽く食べながら日没を待つのが現実的な過ごし方。
秋にはキャッスルロードなどのイベントが組まれる年もあり、その際は無料駐車場の運用時間が変更されます。イベント日程と駐車場の制限は年ごとに違うので、春と秋に訪れる方は公式サイトで要確認です。
駐車場情報とアクセス方法
無料で停めたいなら城内資料館南側か市民ひろば
結論から言うと、丸亀城には無料駐車場があります。城内資料館の南側に約50台分、さらに市民ひろばに約20台分。どちらも料金はかからず、資料館南側は午前6時から午後7時までの開放です(イベント期間中は変更あり)。天守へのアクセスを考えると、この資料館南側が最も城に近い現実的な選択肢になります。
ただし合わせて70台ほどしかないので、休日の昼前後はまず埋まります。筆者が土曜の11時に行ったときは入口で数台が待っている状態で、結局あきらめて市営に回しました。無料枠を狙うなら朝9時台の到着が目安。平日ならお昼前でも比較的すんなり入れます。
大型バス専用の無料スペースは、丸亀城北堀端の県道沿いに5台程度。団体でバスを手配する場合はここを使う前提で動線を組むことになります。乗用車は入れないので間違えないように。
市営駐車場は「認証機」を通せば2時間無料になる
無料枠が埋まっていても慌てる必要はありません。丸亀城周辺の市営駐車場には、観覧施設で処理すれば2時間無料になる仕組みがあります。対象は大手町第一駐車場(約170台)、大手町西駐車場(137台)、駅前地下駐車場(263台)の3カ所。資料館、天守、城内観光案内所のいずれかに置かれた認証機で駐車券を処理するだけです。
料金の内訳はこうなっています。大手町第一駐車場は最初の1時間が無料で、認証機の処理でさらに1時間無料、以降は30分100円(22時〜翌7時は上限400円)。駅前地下駐車場も最初1時間無料+認証でさらに1時間無料、以降30分100円で24時間以内の上限が1,000円。大手町西駐車場は30分100円の料金体系に認証機の2時間無料が乗る形です。大手町第三駐車場(14台)は30分100円で、認証機の対象には入っていません。いずれも24時間営業です。
つまり丸亀城を2時間で回るなら、認証機対象の駐車場を選べば実質タダ。これを知らずに普通に支払って帰る人はけっこう多いはずで、駐車券は絶対に車内に置いたままにせず持って歩いてください。筆者の失敗はまさにこれで、券を車に残したまま天守まで登り、取りに戻る気力が残っていませんでした。料金改定の可能性もあるため、正確な最新金額は公式サイトで要確認です。
車は坂出IC・善通寺ICから約20分、電車は丸亀駅から徒歩15分
車の場合、高松自動車道の坂出ICから約20分、善通寺ICからも約20分。国道11号を丸亀方面へ進むルートが基本です。瀬戸大橋を渡って本州から来る場合は坂出北IC経由でのアプローチになります。高松空港からは丸亀・坂出・空港リムジンバスが使えて、羽田から高松空港まで1時間20分、成田から1時間30分という接続。空路+レンタカーで四国を周遊する組み方とも相性がいい立地です。
公共交通で行くならJR予讃線の丸亀駅から徒歩約15分。駅前からまっすぐ南に歩くと堀と石垣が見えてきます。路線バスに乗り換える必要はなく、徒歩で完結するのが丸亀城のありがたい点です。ただし繰り返しになりますが、その15分は城の入口までの時間。そこから天守までさらに20分の上り坂が加算されます。
キャリーケースを引いて駅から直行するのはおすすめしません。石段と砂利道が続くので、駅のコインロッカーか宿にいったん荷物を預けてから向かうほうが圧倒的に楽です。城内には7カ所にトイレがあり多機能トイレも用意されていて、車椅子は観光案内所と資料館で無料貸出があります。とはいえ本丸までの経路は急勾配なので、足腰に不安がある方は本丸を目指さず、大手門周辺と石垣の見学に絞る選択も十分アリだと思います。
入場料金と割引・クーポン
天守は大人400円、中学生以下は無料
料金はシンプルです。天守の観覧料は大人400円、小人(中学生以下)は無料。城跡の散策と大手一の門の観覧は無料なので、支払いが発生するのは天守に入る瞬間だけです。子ども連れにとって中学生以下無料はかなり効きます。家族4人で行っても大人2人分の800円で済む計算。
支払い方法も整っていて、天守では現金のほかクレジットカード(VISA、Mastercardなど)、交通系を含む電子マネー9種、QRコード決済が使えます。キャッシュレスで完結するので、小銭の用意は不要。ただし後述の共通券は現金販売のみなので、そちらを狙う人は現金を持っていってください。
無料になる対象者も決まっています。丸亀市に住所がある65歳以上の方、心身障がい者(児)とその介護者は無料。いずれも確認できる書類の提示が条件なので、該当する方は証明書を忘れずに。市外在住のシニアは通常料金になります。
団体2割引と中津万象園とのセット券
割引は主に2種類です。ひとつは団体割引で、20人以上なら1人あたり2割引。400円が320円になる計算で、学校や職場の旅行で使えます。
もうひとつが個人旅行者に効くほう。丸亀城天守と中津万象園のセット共通券が900円で、個別に買うと1,200円のところが300円お得になります。しかもこの共通券は1年間有効なので、同じ日に両方回る必要がありません。丸亀に複数回来る予定がある人、天守を見た後に時間が足りなくなった人でも損をしない設計です。中津万象園は丸亀城から車で10分ほどの大名庭園で、松と池のある落ち着いた空間。城の石垣とは全く違う種類の見応えがあります。販売は現金のみという点だけ注意。
年間パスポートのような制度については、公式の観覧料案内に記載が見当たりませんでした。設定されていない可能性が高いですが、ご自身の訪問回数を考えて検討したい方は公式サイトで要確認としてください。
事前WEBチケットは期待せず、現地払い前提で
事前購入を探している方には率直にお伝えしておきます。丸亀城天守について、公式に案内された前売り電子チケットや事前WEBチケットの仕組みは確認できませんでした。じゃらんやアソビューといった予約サイトにスポット情報は掲載されていますが、天守入場券そのものの電子チケット販売ページは見つかっていません。
400円でキャッシュレス決済に対応しているので、現地の窓口で払う前提で組んでおけば困ることはないはずです。行列ができるほどの券売待ちも、桜まつりのピーク以外では起きにくい規模感です。最新の販売状況は公式サイトで要確認ですが、「チケットが取れないから行けない」タイプの施設ではないと考えて大丈夫です。
なお、現在も平成30年の豪雨と台風で崩落した石垣の復旧工事が続いています。帯曲輪の高さ31mの石垣の積み上げ作業が進んでいる段階で、完成時期は当初計画より遅れる見通しが報じられています。工事の進捗によって通行できないルートや見学できない区画が出るため、どの経路が通れるかは直前に公式の工事進捗情報を確認してから出発するのが確実です。
混雑状況と所要時間
混むのは桜まつり期間と連休の昼前後
丸亀城の混雑は、年間を通してずっと混んでいるタイプではありません。はっきり混むのは桜の時期です。桜まつり期間中の土日は終日、金曜は夕方から混雑するとされ、花見のピークは平日でも「混雑」、休日は「大変混雑」のレベル。この2週間ほどは駐車場も周辺道路も別の施設のような状態になります。
次に警戒すべきがゴールデンウィークとお盆、連休の中日。時間帯で言えば10時30分から14時あたりが最も人が多く、無料駐車場はこの時間帯にまず満車になります。瀬戸大橋を渡ってくる観光客と、県内からの日帰り客が重なる時間です。
逆に、平日の午前中や、休日でも15時以降は人がぐっと減ります。天守の最終入場が16時なので15時台は駆け込み客が少しいるものの、本丸の展望は落ち着いて楽しめます。夏場は昼の直射日光で急坂を登るのが本当にきついので、季節を問わず午前早めか夕方寄りに振るのが賢い選択だと思います。
狙い目は開門直後の9時台
一番おすすめしたいのは9時台です。天守が開くのが9時、無料駐車場が開くのは午前6時。つまり開門と同時に行けば、無料駐車場が確実に空いていて、坂も涼しく、天守も空いている。三つ同時に取れるのはこの時間だけです。
そして装備の話をさせてください。丸亀城は観光地というより軽い登山に近い側面があります。見返り坂は全長約150m、勾配10度以上で、後半がさらに急。石段も不均一です。サンダルやヒールで来て途中で引き返している人を何度も見ました。歩きやすい靴は本当に必須です。
季節の備えも具体的に。夏は本丸までの道に日陰がほとんどないので、帽子と凍らせた飲み物を。城内に自販機は限られます。冬は本丸が風の通り道になって体感温度が一気に落ちるので、登りで汗をかく前提の重ね着が正解。春の桜まつりで夜に行くなら、日没後の石段は暗いので足元を照らせる明かりがあると安心です。
所要時間は天守まで見て1時間30分〜2時間
見学時間の内訳を分解しておきます。大手門周辺の見学と写真撮影で15分。大手門から見返り坂を経て本丸までの上りが約20分(写真を撮りながらならもう少し)。天守の内部見学が15分から20分、本丸からの眺望と讃岐平野・瀬戸内海の景色を楽しむのに15分。下りが15分。これを足すと約1時間30分です。
ここに城内資料館や大手一の門をきちんと見る時間、売店での休憩を加えると2時間。市営駐車場の2時間無料枠にちょうど収まるかどうかの境目なので、無料で収めたい人はどこかを削る前提で計画してください。筆者の実感では、資料館をパスして天守と石垣に集中すれば1時間30分で気持ちよく回れます。
逆に、石垣をじっくり見たい人には2時間では足りません。丸亀城は総高60mを超える日本一の高石垣で知られ、三の丸、二の丸、本丸と段々に積み上げられた扇の勾配を下から見上げるのが最大の見どころ。角度と光の当たり方で表情が変わるので、半日かけて一周する価値があります。とはいえ初訪問で時間が限られているなら、2時間を基準に考えておけば判断を誤りません。
丸亀城観光の拠点におすすめのホテル2選
スーパーホテル丸亀駅前 天然温泉「京極の湯」

丸亀城を朝イチで攻めたい人に、まず挙げたいのがここです。丸亀駅から徒歩約5分、住所は丸亀市通町142-1。城までは駅から徒歩15分という距離感なので、宿から歩いて20分ほど。朝9時の開門に合わせて出るなら、8時30分に宿を出れば間に合います。
名前のとおり天然温泉「京極の湯」の大浴場があるのが決定的な強み。見返り坂を上り下りした脚で、ビジネスホテルのユニットバスに戻るのと、湯船に浸かれるのとでは翌日の体の状態が違います。丸亀城は想像以上に歩く施設なので、大浴場付きという条件は実用的な選択理由になります。
最安値の目安は4,760円前後で、総合評価は4.32。この価格帯で温泉大浴場と駅徒歩5分が揃うのは、丸亀周辺の宿としてはかなり条件がいいほうです。駅前立地なので車で来る方は駐車場の有無と料金、予約の必要性を事前に確認しておいてください。繁忙期の料金や朝食サービスの内容も変わることがあるため、詳細は予約ページで確認を。
Cosmo Stay 丸亀駅前

駅からの距離を極限まで詰めたいなら、こちらです。JR丸亀駅より徒歩約1分、住所は丸亀市福島町30-1。電車で丸亀に入って、荷物を置いてすぐ城へ向かう動線が最短になります。到着が夕方で天守の最終入場に間に合わなかった日でも、翌朝の始動が早い。
総合評価は4.54と、今回の候補の中で最も高い数字です。最安値の目安は16,830円で価格帯は上がりますが、評価の高さを見ると納得感があります。グループや家族でまとまって泊まる使い方に向いたタイプの宿で、1人あたりに割れば印象が変わるケースも。
丸亀城の桜まつりのように夜のライトアップが目的の訪問では、駅前に宿があること自体が価値になります。21時までライトアップを見てから歩いて戻れる距離。部屋の構成や設備、駐車場の扱いはプランによって異なるので、予約前に内容を確かめてください。
まとめ
丸亀城を当日スムーズに回るための要点を、もう一度並べておきます。天守の観覧時間は午前9時〜午後4時30分で、入城は午後4時まで。城跡自体は24時間無料で入れますが、天守に入りたいなら大手門を15時30分までにくぐるつもりで動くこと。休館日は原則なしですが、警報発令時や工事、イベント時には臨時休館があり得ます。
駐車場は、無料を狙うなら城内資料館南側の約50台(午前6時〜午後7時)か市民ひろばの約20台。埋まっていたら大手町第一、大手町西、駅前地下の市営駐車場へ回り、天守・資料館・観光案内所の認証機で処理して2時間無料を使ってください。駐車券を車に置いて登ってしまうのが一番もったいないミスです。
料金は大人400円、中学生以下無料。中津万象園とのセット券900円は1年間有効で、現金のみ。団体20人以上は2割引。事前WEBチケットは確認できなかったので、キャッシュレス対応の現地払い前提で考えておけば問題ありません。
所要時間の基準は1時間30分から2時間。混雑するのは桜まつり期間と連休の10時30分〜14時で、狙い目は開門直後の9時台。そして靴は歩きやすいものを。石垣の高さ日本一という数字は、現地で見上げた瞬間に意味が変わります。石垣復旧工事の進捗で通行できる経路が変わるため、出発前に公式サイトで最新の工事情報と開館状況を要確認のうえ、気持ちよく登ってきてください。
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